見えない血管が肌に悪影響・・・ゴースト血管とは

ゴースト血管の解説記事イメージ写真

 

あなたの身体にも死んだ血管があるかも・・・というとちょっと怖くなりますよね。

 

まるで幽霊のように静かに消滅してしまった毛細血管を「ゴースト血管」と呼び、美容や健康を脅かす現象として注目され始めています。

 

先日「NHKスペシャル」でもゴースト血管が特集され、現在ホームページではゴースト血管判定ができるようになっています。

 

 

血管には、全身に新鮮な酸素や栄養を含んだ血液が流れる動脈と、二酸化炭素や老廃物を含んだ血液が流れる静脈があります。

 

この動脈と静脈の間にあるのが毛細血管で、太い血管から何度も枝分かれして肉眼では見えないほどの細さになっています。

 

毛細血管の壁にはセロファンのように小さな物質だけが通り抜けられる穴が開いていて、動脈からの酸素や栄養を細胞に渡し、細胞からは老廃物などを回収して静脈へ渡すという物質交換の場となっています。

 

人間の血管の90%以上は毛細血管で、頭のてっぺんから足の先まで張り巡らされているため、その全長はなんと約10万km(地球2周半!) と言われています。

 

実は、その毛細血管のすべてが元気なわけではない、という話です。

 

 

ゴースト血管ができる原因は

では、ゴースト血管はなぜできるのでしょうか?

 

加齢・ストレス・生活習慣などが原因となって、毛細血管は脆くなって壊れてしまったり、栄養が透過できる穴が緩んで大きくなることで血液が漏れ出し、末端の毛細血管まで血液が届かなくなります。

 

こうして干上がったような状態の毛細血管はやがて消滅し、ゴースト血管となってしまうのです。

 

毛細血管の老化は40代を境に始まり、年齢に伴ってゴースト血管が増えていきますが、20代や30代の一見健康な方でも冷えの放置や生活習慣によって血管がゴースト化していることがあります。

 

ゴースト血管がなぜ肌に悪影響を及ぼす?

いうまでもなく、お肌は身体の一番外側にありますよね。

 

お肌は毛細血管の栄養お届け便の中で一番遠い場所にあたるので、毛細血管がゴースト化すると真っ先に影響を受けます。

 

お肌の細胞が生まれ変わるターンオーバーにおいて重要な働きをしているのが、毛細血管。

 

毛細血管が衰えれば、新鮮な酸素や栄養を真皮の細胞に届けることができず、真皮の上に乗っている表皮細胞にも影響しターンオーバーがスムーズにいかなくなります。

 

すると、古い角質が溜まっていき、カサつき、くすみ、シミの沈着などが現れます。

 

真皮ではコラーゲンやエラスチンなどお肌をキュッと支えるための成分を作っているので、酸素や栄養が届かなければたるみシワが進行します。

 

ゴースト血管は爪や髪にも悪影響が

毛細血管の栄養お届け便を遠隔地で心待ちにしているのはもちろんお肌だけではありません。

 

爪や髪も身体の一番外側にあるので毛細血管の影響を反映しやすいパーツです。ゴースト血管が増えると、爪の色が悪くなったり、割れやすくなったり、表面に凸凹や筋が増えてきます。

 

髪はパサついて艶がなくなり、白髪や抜け毛が増え、頭皮の乾燥からフケが出るようになったりと、ゴースト血管は美容の大敵なのです。

 

健やかな毛細血管をキープして、しっとり明るいお肌にチーク要らずのバラ色の頬でいたいですね。

 

ゴースト血管は健康を蝕む原因にもなる

毛細血管は身体の隅々まで廻って命にかかわるような物々交換の任務を背負っているため、ゴースト化は様々な臓器への影響が大きいのです。

 

肝臓と腎臓は特に血液の集まる場所で、肝臓では毒性物質の分解、腎臓では血液の濾過をしています。

 

ゴースト血管が増えて血流が滞ることによって、肝臓や腎臓の機能が低下し、体内には毒性物質が蓄積されるため血液の状態も悪くなり、血液検査の値に反映されます。

 

悪化すれば、肝臓の線維化や脂肪肝、最終的には肝硬変、そして腎機能の悪化によって高尿酸血症や高血圧などを発症する可能性が高くなります。

 

さらに、血液からの栄養や酸素がダイレクトに影響する臓器と言えば、です。

 

毛細血管がゴースト化し始めると、脳へ十分な酸素や栄養が届かなくなるので、クラクラめまいがしたり、ボーっとして集中力が続かなくなり、その状態が続くとやがて認知症の始まりとなっていくことがあります。

 

また、毛細血管には、アルツハイマーの原因物質であるアミロイドβという物質を受け取って排出するという役割があります。毛細血管のゴースト化でアミロイドβが脳内に蓄積されて、アルツハイマーを発症する可能性も高くなります。

 

身体全体に酸素や栄養が届いていない状態だと、私達の身体は「血液を送り出す出力をもっと上げなければ!」と判断して、心臓のポンプを強めるため、高血圧の傾向になります。高血圧になると動脈硬化、ゆくゆくは心筋梗塞や脳梗塞の危険性が高まります。

 

温かい血液が廻ることで体温を維持しているので、毛細血管が減少すると低体温、冷え症の進行の原因にもなります。

 

血液の循環というと、生理痛や生理不順、婦人科系疾患にも大きく関わりますよね。健康で美しくいるためには、ゴースト血管を作らないことが大切です。

 

こんな生活習慣のある方はゴースト血管ができやすい

毛細血管はストレスや活性酸素によって脆くなります。ストレスが多い生活、ストレスを発散させる趣味が少ない、喫煙、過剰な飲酒などはゴースト血管を増やす要因になります。

 

睡眠不足もゴースト血管を作ってしまう大きな要因のひとつです。眠っている間に血管の壁を修復するホルモンが分泌されるので、その時間が短いというのは毛細血管のゴースト化に繋がります。

 

大食いや早食いは血液中の糖を急激に上げてしまい血管を痛めつけてしまうので、ゴースト化を加速させます。

 

そして運動不足!デスクワークなどで一日中同じ姿勢でいると、全身の血流が滞り、長期に血流がなくなってしまった毛細血管は干からびて消えてしまいます。

 

現代社会で生きている方の多くにとってこのような生活習慣は特別なことではなくなっていますよね。意識的に改善しないと知らない間にゴースト血管が増えてしまうのです!

 

ゴースト血管を作らないために食生活で意識することは?

ゴースト血管を防ぐのに大切なことは、血流を良くして毛細血管まで血液が行きわたるようにし、それを維持することです。

 

血液にドロドロなる高脂血症は血管が詰まる原因になり、高血糖では過剰な糖分が血管壁を痛める原因となります。大食いや早食いをしないよう食べる時はよく噛んで、満足感を得られるようにゆっくり食べます。

 

甘いもの、炭水化物ばかり食べてしまう方も要注意。糖質の取り過ぎは血管の壁を脆くする作用があります。お菓子や炭水化物だけで食事を済ませないように、食物繊維やたんぱく質も積極的に摂ると良いですね。

 

抗酸化作用のある食べ物は、活性酸素を除去する働きがあるのでゴースト血管の予防に効果的です。トマト、緑黄色野菜、アボカド、バナナ、ベリー類、大豆、緑茶などは高い抗酸化作用を持っています。

 

生姜には抗酸化作用のある成分が含まれているだけでなく、血管を拡張させて血行を良くする成分も含まれているので、ゴースト血管の予防に打って付けの食品です!

 

ルイボスティーやブルーベリーには抗酸化作用があるだけではなく、毛細血管の壁を強くするTie2(タイツー)を活性化する成分が含まれています。

 

毛細血管の壁は内側と外側の二重構造になっているのですが、このTie2が元気に働いていれば、内側と外側の壁がぴったりくっつくので、血液が漏れ出てしまうことを防ぐことができます。

 

ゴースト血管対策に有効な習慣とは

食事と一緒に毎日の行動を少し見直すだけでゴースト血管対策はできます。とにかく、血行を良くするような行動を意識してみてくださいね。

 

・シャワーだけで済ませず、湯船に浸かる。身体を温めることで血管が広がって全身に血液が廻ります。

 

・十分な睡眠をとる。睡眠時間は血管を修復する時間でもあります。また、リラックスすると毛細血管がゆるんで血行が良くなります。

 

・朝起きたら太陽の光を浴びる。血管の収縮に関わる自律神経を正すことも大切です。また、昼間に日光を浴びると夜には睡眠ホルモンが出て寝つきが良くなります。

 

・適度な運動を心掛ける。筋肉が動くと、筋肉の収縮で静脈の血液が心臓に戻って循環します。ストレッチやヨガも効果的ですよ。

 

何十年も続けている生活習慣を見直すというのは時に難しいことですが、全てを一度にやろうとせずできそうなことから1つずつ変えてみましょう。

 

無理なく継続することで、数年後、数十年後の毛細血管の数に差がついてきますよ。